お客様に商品やサービスの情報をどのように理解してもらえるか?
チラシやTV,ラジオ、新聞、ポスティング、看板、ホームページなどの媒体を使ってお客様に情報をつたえようとしても、伝わらずに広告費をむだにすることが多いかと思います。
この原因の多くは「知の呪縛」と言われております。
いったん、何かを知ってしまったら、それを知らない状態がどんなものか、うまく想像できなくなる状態のこと。つまり、知らない人がどのように考えているか想像できなくなっているのです。そのため、知らない人に理解できにくい説明をしてしまうのです。
売る側から言うと「知っていて当然のことで説明する必要がないもの」でも買う側は、「もう少しわかりやすい説明がほしい」と感じているのです。
「記憶に焼きつくアイデアの六原則」つまり、どう伝えれば、「クライアントに伝わるのか?」を、スタンフォード大学教授のチップ・ハース氏が提唱する「SUCCESsの原則」というフレームワークで説明をすると理解しやすいとのこと。
原則1.単純明快である
原則2.意外性がある
原則3.具体的である
原則4.信頼性がある
原則5.感情に訴えかける
原則6.物語性がある
1.単純明快
シンプルなメッセージは、イメージし易く脳裏に焼きつく。
「3つ」も言うのは、何も言わないに等しい。
相手に一番伝えたい商品の核となる部分を見極め、シンプルに伝えなければいけない。
枝葉をそぎ落とす腕利きの庭師となり、核となる部分を見極めなければいけない。
核となる部分を見極めたら、比喩や例えを使い、相手がすでに持っているイメージと連想させる。
2.意外性
相手に興味を持ってもらうには、意外性を利用すればいい。
相手の頭の中にある常識(パターン)を破る意外性は、驚きを作り出してくれ関心を掴むことができる。
「おいしい」「○○に効果がある」などと紹介されているものではなく、「絶対に食べないでください!この商品はおいしくないです!」と紹介されていたら、どう感じますか?
口コミで書かれていたなら購入したくはないですが、コンテンツを提供しているサイトに書かれていたなら、なんだか買ってみたくなりますよね。
ユーザーに「どういうこと?」と興味を持たせることで、効果的なマーケティングを行えます。常に同じコンテンツの提供をしていてはユーザーに飽きられてしまいますので、良い意味で期待を裏切れるようなコンテンツ紹介をしていきましょう。
3.具体性
相手に商品の価値を理解してもらうには、具体的な広告を作くればいい。
シンプルさと意外性を持たせることは重要ですが、具体的なコンテンツも忘れてはいけません。長々と説明をしていくのではなく、わかりやすく紹介していくことで、相手の印象に残るようになります。
例えば、サプリメントの成分紹介では、「レモン何個分のビタミン!」「1日分の野菜の成分」といった説明がされていますよね。聞き手にとっては、「へーそんなに摂取できるのか」と想像が付きやすいです。
しかし、ビタミンが何mg入っていると説明されると、イメージが付きにくいので抽象的なイメージになるでしょう。具体的な紹介をするときには、数字を的確に入れるのではなく、「具体的に伝わる表現」を使うことが大切です。
聞き手の心に響くように具体的なコンテンツ紹介を心がけましょう!
4.信頼性
相手にあなたの書いた広告の内容を信じてもらうには、信頼性を作りだすしかない。
Webマーケティングは信ぴょう性のあるコンテンツが、重要になってきます。前述のサプリメントで紹介するのなら、開発者や販売者が「このサプリメントは良いですよ!」と紹介されていても、信ぴょう性はありませんよね?
コンテンツに信ぴょう性を持たせるのなら、専門家や有名人の言葉が重要になってきます。
「あの人が使っているものを、私も使いたい!」
「専門家が言うのなら、間違いないだろう」
聞き手がそう感じることで、そのコンテンツの信ぴょう性は高まっていくでしょう。
また、専門家や有名人でなくても第三者の評価は、コンテンツの信ぴょう性が高まります。
購入者の口コミが一緒に紹介されていたら、ユーザーにとっては安心できますよね。
身近に感じられることで、効果的にマーケティングを行えるでしょう。
5.感情
相手に行動してもらうには、感情に訴えかけなければいけない。
人は理性ではなく、感情で動く。
・分析の帽子を脱がせる
・特定の個人への共感を生みだす
・既に持っている感情に関連付ける
・自己利益に訴える
共感できる悩みや相手に問いかけるような文章や画像が入るのも効果的です。
例えば、お肌のシミに困っている女性に、「なぜシミに困っていますか?」と問いかければ、「キレイになりたいから」と答えるでしょう。女性に問いかけることで、キレイになりたいという感情を意識させることができますよね。
また、「いつもキレイでいたいのに、お肌のシミに困っていませんか?」と問いかけられたら「そうそう、シミに困っているのよ!」と思わせることができますよね。聞き手の感情に訴えかけることで、コンテンツに興味を持ってくれるようになるでしょう。
6.物語
相手の脳に情報を刻み込むには、物語を語ればいい。
・挑戦の物語・絆の物語・創造性の物語
コンテンツを提供するときには、物語のような紹介をしていくことが効果的です。ルールや教訓を子供に教えるときは、童話の読み聞かせてあげると子供の印象に残りやすいでよね。それと同じで、聞き手に印象を残すときには淡々と紹介していくより、ストーリー性のある紹介が良いでしょう。
例えば、ソフトバンクやauのCMを考えてみましょう。キャラクターを起用し、CMが進むたびに物語が進んでいくように作ることで、印象的なCMに仕上がっています。携帯電話やスマートフォンとは関係のないCMなのに、聞き手の印象にはしっかりと残ってくれます。
このように、ストーリー性の高いコンテンツがマーケティングでは有効です。
まとめ
実際にフレームワーク6つの原則(SUCCESsの法則)をすべて満たすように広告を作るのはとても難しいです。
ただ、1つでも多く原則を取り入れることで、記憶に焼きつく広告に近づくのではないでしょうか。